優秀フォーキャスターたちの2015/10-12のGDP予想
以前、GDPを予測している人たちを下の記事で紹介しました。
で、でたーw2014年度優秀フォーキャスト奴〜www - ジリキデGDPと税収を予測するブログ
では今回の2015/10-12のGDP予想、彼らはどんな予想をしているのか。
見ていきましょう。
(株)第一生命経済研究所 新家義貴さんの場合
▲2.8%
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2015/shin1601294.pdf
(株)ニッセイ基礎研究所 斎藤太郎さんの場合
▲2.2%
http://www.nli-research.co.jp/report/econo_letter/2015/we160129qe.pdf
(株)日本総合研究所 下田裕介さんの場合
▲1.4%
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/research/pdf/8643.pdf
う~ん、惨憺たる結果。
2/15 四半期GDP速報公表まであと2週間
さて、しばらくブログを更新していませんでしたが、GDPの公表まであと2週間ほど、というところなのでブログを更新して行きたいと思います。
【明朝8時50分公表】7-9月期GDPの2次速報を予測!
さて!
いよいよ明日である。
真珠湾攻撃
ではない。
7-9月期GDPの2次速報値の公表日である。
【おさらい】
11/16公表の1次速報の結果は、実質▲0.2%(年率▲0.8%)だった。
内訳は以下。
・民間最終消費+0.5%(寄与度*1+0.3%)
・民間住宅+1.9%(寄与度+0.1%)
・民間企業設備▲1.3%(寄与度▲0.2%)
・民間在庫品増加(寄与度▲0.5%)
(何で在庫品の増減は寄与度のデータしかないんだろう??)
・政府最終消費支出+0.3%(寄与度0.1%)
・公的固定資本形成▲0.3%(寄与度▲0.0%)
・公的在庫品増加(寄与度▲0.0%)
・輸出+2.6%(寄与度+0.5%)
・輸入+1.7%(寄与度▲0.4%)
【おさらい2】
11月16日に1次速報が公表されたのち、
12月1日に法人企業統計が公表されました。
結果は季節調節済み名目設備投資増加率:前期(4-6月)比5.4%増、でした。
ということは1次速報の結果
・民間企業設備▲1.3%(寄与度▲0.2%)
これが(インフレ率を考えなければ)
・民間企業設備+5.4%(寄与度+0.8%)
7-9月期のGDPデフレーターは、季節調整済前期比で0.2%なので
・民間企業設備+5.2%(寄与度+0.8%)
になる。多分。。。
ということで明日、12/8公表の2次速報は、
実質+0.8%(年率+3.2%)だ!!(ドヤァ・・・)
内訳は以下。
・民間最終消費+0.5%(寄与度+0.3%)
・民間住宅+1.9%(寄与度+0.1%)
・民間企業設備+5.2%(寄与度+0.8%)
・民間在庫品増加(寄与度▲0.5%)
・政府最終消費支出+0.3%(寄与度0.1%)
・公的固定資本形成▲0.3%(寄与度▲0.0%)
・公的在庫品増加(寄与度▲0.0%)
・輸出+2.6%(寄与度+0.5%)
・輸入+1.7%(寄与度▲0.4%)
結果を待つ!
どこがどう違うかで勉強になるだろう。
なお2014年最優秀フォーキャスターの方々の予測は以下。
(株)第一生命研究所 新家義貴さん ▲0.0
3名は2次速報の予測をしていない?(あるいは公表していない?))
どう予測すると▲0.0になるんだぁ↴
とりあえず今日はここまで。
どちらにせよ明日が初めての予測の結果発表!
楽しみである!
*1:寄与度、って何なの?(って自分は思ったので)以下解説。
寄与度というのはGDP全体の増加率に対して
各変数の増加がどれだけ影響を与えたかを示す数値。
【寄与度の計算例】
2014年:GDP300兆円=民間消費100兆円+民間企業設備200兆円
2015年:GDP390兆円=民間消費140兆円+民間企業設備250兆円
だった時にGDP成長率は300→390で30%。
民間消費増加率は100→140で40%。寄与度は40÷300=13.3%
民間企業設備増加率は200→250で25%。寄与度は50÷300=16.6%。
13.3%+16.6%=30%、となる。
つまり
・民間最終消費+0.5%(寄与度+0.3%)
というのは
民間最終消費が0.5%増えた。結果GDPが0.3%増えた、ということを意味している。
(これでもやっぱり在庫品は寄与度のデータしかない理由が分からない。。)
法人企業統計が出た件
ちょっと風邪をひいて休んでました。
皆さんも寒暖差にはご注意を。
リハビリがてらにメモ程度に。
法人企業統計が公表されたようです。
https://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/h27.7-9.pdf
設備投資額は10兆4,937億円。前年同期比増加率は11.2%。
前期(4-6月)比5.6%増とのこと。
一方GDPの1次速報では、設備投資は前期比1.3%減だったハズで
統計間でデータが食い違っていて、日経では
12/8公表のGDP2次速報値はこの分が反映されてGDP増えるかもね、と
報道されていた。
この記事の説明では、統計間で数字がばらつくのは
GDPの速報値は経済産業省の生産動態統計などをもとに推計している。同統計は設備投資に使う工作機械メーカーなどを調査する。これに対し法人企業統計は実際に設備投資する企業に聞き取ってまとめる。このため、結果が後ずれする場合があるという。
とのこと。
つまり…6月に工作機械メーカーが生産した機械が
7月に実際に使う企業に入荷された場合、
生産動態統計では6月カウント(7月はゼロ)
法人企業統計では7月カウント(6月はゼロ)
ってこと??
でもこんな馬鹿なことってあるんだろうか?
これって予見できるよね?
本当に後ズレするんなら100%、10月-12月の設備投資は1次より2次で悪くなる。
何故なら生産動態統計で7-9月は悪かったんだからそれが後ズレして
法人企業統計では10-12月が悪くなる道理・・・??
逆に4-6月の1次速報と2次速報はどうなっていたんだろう(宿題)
それは置いておいて、、、
新聞以外で行くと、
我らが7年連続優秀フォーキャスターこと第一生命の新家義貴予想師も
「ほぼゼロ成長に上方修正の公算大」とレポート。
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2015/shin151201.pdf
しかしこうして色々見てみて今更の感想だけれど、
GDPってもっとカッチリしてるというか
計算すればポンって出てくるものかと思っていたが、
むしろかなりモヤモヤした捉えどころのない数字で、
計算方法を変えるたびに何度でも遡及訂正される、
フィクションの数字なんだなと。
別に「すぐコロコロ変わる数字じゃ意味ねー!」
って言いたいわけではないが、GDPという数字は相変わらず超重要な数字なのに
その推計方法があまり知られてない(単に自分が知らなかっただけかもしれんが)
ってのがすごいな、と。
そもそもGDPがどことどこの数字をどれくらいどう計算しているかって
公表されているんだろうか?
公表したら検証されて面倒くさそうだけど。。
自分が計算している担当者だったら計算方法はひた隠すだろうな。。
どっかで計算しくってるかもしれないし。。
「意志入れ」とか言って鉛筆なめてたりしてw
さすがに公正に計算して、計算方法も公表してるか。
寝よう(咳きこみながら)。
内閣府のGDPデータがクソな件:何で全部YYYYMM形式にしないんだよ!!
タイトルが全てな訳ですが。
統計表一覧(2014年10-12月期 2次速報値) - 内閣府
ここからGDPのデータを取れるわけなんですが、
何故かデータが・・・
GDP | |
2014/ 1- 3. | 535,126.40 |
4- 6. | 524,509.90 |
7- 9. | 523,082.80 |
10-12. | 524,667.50 |
2015/ 1- 3. | 530,630.10 |
4- 6. | 529,757.30 |
7- 9. | 528,737.40 |
ってなってるんですよ!!
何故
GDP | |
2014/ 1- 3. | 535,126.40 |
2014/ 4- 6. | 524,509.90 |
2014/ 7- 9. | 523,082.80 |
2014/ 10- 12. | 524,667.50 |
2015/ 1- 3. | 530,630.10 |
2015/ 4- 6. | 529,757.30 |
2015/ 7- 9. | 528,737.40 |
ってしない!!
なんでわざわざこんな風にしてるんだろう・・・
良く分からない・・・
2014年と2015年で同じラベルが存在しちゃうことになって
ピボット組むにもグラフ作るにもひと手間余計にかかる気がするんだが・・・
何故わざわざ・・・??
前期比を前年同期比と勘違いしていた件
前の記事で2015/7-9期の成長率が▲0.2%ってのがどこから来てるのか
良く分からない、と書きましたが。。。
そんとき▲0.2%って書いてあるのが季節調整済みのところ
ってのは分かったんだけど、どう計算しているのか分からなくて
ずっと計算していたんだが、
前期比を前年同期比と勘違いしていたことに気づく
いや、遅いだろ、って話かもしれませんが
前期対比、って言ったら前年同期比だろjkと。
ずっと
2014/2Q:523,082.80
↓
2015/2Q:528,737.40
この変化がどうして▲0.2%になるのかなぁと悩んでいました。
2015/1Q:529,757.30
↓
2015/2Q:528,737.40
こう見ないといけなかったんですね。
だから季節調整なんですね。
納得。